作文コンクール 
くらしの文集

 

3年生の作品

3年生  特選

わたしのじまんのお父さん

吉浦小 三年 石 井 捺 花

「大じょうぶですか。」
 いつものように空手の練習をしていると、お父さんの声が聞こえてきました。わたしは心ぞうがドキドキしました。
 いつもやさしい声で話しかけてくれるお父さんの声が、その日は、いつもとちがうのでした。
「きゅうきゅう車をよんでください。」
と聞こえてきました。同じ道場の先生の具合がわるくなったのです。わたしのお父さんはレントゲンをとる仕事をしています。お父さんはすぐにその先生のそばへかけよって行き、
「大じょうぶですか。」
と声をかけていました。(どうなるのだろう。こわいな。)とわたしの心ぞうのドキドキが止まりませんでした。
 ピーポー、ピーポーという音がだんだん近づき、きゅうきゅう車がとうちゃくしました。たおれた先生がのせられ、お父さんもいっしょにきゅうきゅう車にのってびょういんへ行ってしまいました。
 帰り道、わたしの心の中は、(先生、大じょうぶかな。)という気持ちと、(お父さんすごいな。)という気持ちでざわざわしていました。
 それから何日かして、お父さんが表しょうされました。(お父さんが先生を助けてくれたんだ。)とうれしくなりました。お父さんがもらった表しょうじょうは大きくてびっくりしました。(本当にすごいことをしたんだ。かっこいいな。)とむねが高なり、みんなにじまんしたくなりました。
 四月のさんかん日のときにも、友だちのお母さんがねっ中しょうでたおれそうになったことがありました。そのときも、お父さんがすぐにかけより、ヒーローのように助けていました。すぐかけつけるお父さんはとてもかっこよかったです。
「石井さんのお父さんすごいね。」
とクラスのみんなに声をかけられ、帰ってお父さんにそれを伝えるとうれしそうでした。
 ある日、お父さんは具合がわるそうにしていました。わたしは、あのときのことを思い出し、
「お父さん、大じょうぶ。」
とすぐに声をかけました。
「大じょうぶだよ。ありがとう。」
と言って、お父さんがわたしをぎゅっとだきしめてくれました。そのあたたかさにほっとして、(お父さんのようには助けられないけれど、わたしもすぐに声をかけたり心配したりできる自分でいたい。)と思いました。
 わたしのお父さんは、やさしくてヒーローのようにかっこいい、世界で一番、じまんのお父さんです。わたしはそんなお父さんみたいな人になりたいと思っています。こまっている人がいたらすぐに声をかけて助けてあげられる人になりたいです。

「大じょうぶですか。」の一言で、いつもの空手の練習が、がらりと変わった場面から始まります。心臓のドキドキの音や、お父さんの声がいつもと違う様子が丁寧に書かれていて、空手のみんなや石井さんの緊張感が読み手によく伝わります。また、人を助けるお父さんにあこがれる気持ちも、心内語を使って分かりやすく書かれています。
 そんなお父さんを見て、(わたしもお父さんのようになりたい。)と行動する石井さん。これからも、石井さんの勇気と優しさで、困っている人を助けてあげてくださいね。

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