作文コンクール 
くらしの文集

 

2年生の作品

2年生  特選

一人でバスにのったよ

横路小 二年 神 垣 大 地

「今日は、バスにのっていってね。」
 ぼくは、きゅうにきんちょうしてきました。
 やきゅうのれんしゅうに行きたいけれど、その日は、おとうさんもおかあさんもしごとで、いつものように車でおくってもらえません。でも、どうしてもれんしゅうに行きたかったので、おかあさんが、「バスにのって行ったら。」と考えてくれました。でも、ぼくはこれまで一ども一人でバスにのったことがありません。
 やきゅうのれんしゅうがたのしみだったのにきゅうに、気分がのらなくなってきました。
 ぼくは、バスていでバスをまっていました。
 五分くらいまっていると、バスが見えてきました。その時ぼくは、(一人でのれるかな。だいじょうぶかな。)とふあんに思いました。バスがとまって、ドアがひらいたので、バスの中に入りました。
「バスにのったら、カードをあてるんだよ。」
 家を出る前に、おかあさんに教えてもらっていたので、カードをあてるところをさがしました。でも、どこにカードをあてればいいのか分かりませんでした。ぼくはこまって入り口で立ちどまってしまいました。まわりを見回すと、知らない人ばかりでドキドキしました。
 たすけてほしいけれど、声をかけるゆう気が出ません。すると、ぼくがこまっているのを見たちかくの人が、
「ここにカードをあてるんだよ。」
とやさしく教えてくれました。
 「ありがとうございます。」
と言うと、その人はにこにこえ顔をかえしてくれました。それから二十分くらいバスにのって、広交さ点のバスていでおりました。
 バスをおりた時、(ぼくでも一人でバスにのれるんだな。)とほこらしい気もちになりました。その日のれんしゅうでは、いつもよりじしんをもってプレーができました。(これならたまにはバスでもいいかな。)と思いました。

ひょう

初めて一人でバスに乗った時の緊張感や不安が伝わってくる作品です。
 大きな不安を勇気に変えようとした神垣くんの懸命な様子が目に浮かぶようです。知らない人ばかりのバスの中での出来事がよく分かる文章構成や表現が読み手の心をよりひきつけます。
 一人でバスに乗ることができた経験、それから困っていた神垣くんに力を貸してくださった温かい方との出会いは、これからの生活に生かされるでしょう。その後の野球の練習の様子にも、神垣くんの心の成長がしっかり表れていますね。

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