作文コンクール 
くらしの文集

 

5年生の作品

5年生  特選

家族の身体測定

阿賀小 五年 三 宅 貫 太

 ある日の休日。ぼくはねっころがってテレビを見ていた。

 すると、

「ねえねえ、肩もんで。」

とお母さんが話しかけてきた。ぼくは仕方なく肩をもんであげた。

「あっ、力、強くなったねえ。気持ちいいよ。」

とお母さんが言った。気をよくしたぼくは、お父さんが仕事から帰ってくると、自分からお父さんの肩をもんであげた。もんでいるとお父さんが、

「貫太、結構力ついてきたな。前より気持ちいいよ。」

とお母さんと同じ事を言った。ぼくは、お母さんとお父さんにほめられたのでうれしかった。

 そして、いつの間にか成長していたことに気付いた。ぼくは、成長っていつするんだろうと考えた。こうやって考えることも成長の一つなのかなとも思った。

 夏休みがやってきた。夏休みの楽しみはおじいちゃんとおばあちゃんに会うことだ。おじいちゃんとおばあちゃんは、福島県相馬市にいる。ぼくは兄と

飛行機に乗り、福島に帰った。飛行機に乗るとわくわくした。なぜなら数年に一度しか福島に行けないからだ。

 一時間四十分飛行機に乗り、仙台空港に着いた。空港には、おじいちゃんとおばあちゃんがむかえに来てくれた。会うとすぐにおじいちゃんが、

「康介と貫太。背がすごいのびたっぺ。」

と言った。ぼくはすごくうれしかった。

 空港からは車でい動した。家に着くとぼくは康介と一緒にひいおばあちゃんにあいさつをしにいった。

「こんにちは。元気。」

と元気よくあいさつをした。するとひいおばあちゃんが、

「おお、貫太と康介。元気か。」

と応えてくれた。

「それにしても大きくなったなあ。」

とまた言われた。やっぱりぼくはうれしい気持ちになった。けれど、なによりひいおばあちゃんが元気なことがうれしかった。

 ひいおばあちゃんの家で遊んでいると、一台の車が来た。車から出てきたのは、お父さんの姉の愛子おばちゃんだった。愛子おばちゃんはとても優しい人だ。

「やあ、愛子おばちゃん。元気。久しぶりだね。何しに来たの。」

とぼくが言うと、すぐに

「おお、貫太。大きくなったね。おばちゃんぬかされそうだわ。」

と言われた。またまた大きくなったことを言われ、ぼくはうれしくなった。

 ぼくは、せが伸びただけでほめられた。そんなにすごいことでもないのに、なんでほめられるんだろうと不思議に思った。

 お父さんとお母さんは、肩をもんだだけで、力が強くなったことが分かり、ぼくをほめてくれた。そしてひいおばあちゃん達はぼくの身長が七センチしかのびていないのにすぐに大きくなったことに気づいてくれた。少しのちがいに気づいてくれる家族ってまるでぼくを身体測定しているみたいだと思った。

 ふり返ってみると、ぼくは今まで家族にわがままを言っていろいろな迷惑をかけてきた。でも、ぼくがねているときも、学校に行っているときもぼくの

身の回りのことをお世話してくれている。

 朝ご飯を作ってくれたり、お風呂や玄関などの掃除をしてくれたりする。きっとそれ以外にも、ぼくが見てなくて気づいていないこともたくさんあるだろう。家族はいつもいつもぼくのことを考えてくれている。だから七センチの成長にもすぐ気づいてくれるのだろう。ぼくはこんなにも家族に大切に思われていることに改めて気づいた。

 お母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん、ひいおばあちゃん、愛子おばちゃんはぼくが産まれてくるのを楽しみにしていた。ぼくが産まれるとすごく喜んでくれたそうだ。

 ぼくが生まれて十一年。ぼくはずっと家族に支えられてきた。ぼくは、ぼくを見守ってくれた家族の愛情はすごいと思った。

 広島に帰る準備ができた。福島を出るのは少しさみしかったけれど、家族の大切さの再確認ができてうれしかった。

 ぼくはこれまでも家族は大切だと思ってきた。でも、家族の身体測定を経験して、家族はぼくを見守ってくれている大事な存在なんだなあと考えるようになった。ぼくも助けてもらうばかりではなく、自分のできることを増やしていきたい。

 そしてぼく自身も家族の身体測定ができるようになれるといいなあと思う。

自分の体の成長をいろいろな人が気付き、ほめてくれる、まさに家族は、ぼくの身体測定をしてくれている、という表現がとても面白いと感心しました。そして、この身体測定から、今まで気付かなかった自分の体や、心の成長を感じることができた三宅君。自分の成長だけでなく、家族が自分を支えてくれていること、自分の成長には家族が欠かせないということにも気付くことができました。生まれて十一年、大切な家族への感謝の気持ちもよく伝わってきます。きっと、三宅君も将来は家族の身体測定をしていくことでしょう。

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