作文コンクール 
くらしの文集

 

4年生の作品

4年生  特選

メダカが教えてくれたこと

阿賀小 四年 田 中 秀 醐

「大事に育てんさいよ。」

そう言って、おじいちゃんがメダカを買ってくれることになりました。ぼくたち兄弟が何度も何度もおねだりしたからです。メダカは小さくてかわいいので、前からかいたいなと思っていました。すぐにペットショップに行ってメダカを買いました。初めて生き物を育てるので、心ぞうが飛び出すぐらいどきどきしました。でも初めての体験なので少し楽しみでもありました。

 家に帰って、メダカが安心して入れるような水そうにするために、じゃりをひいたり、ポンプをつけたり、水草を入れたりするなど、たくさんのじゅんびをしました。じゅんびだけでもすごくつかれました。

(生き物を育てるということは大変なんだ。)

と初めて思いました。

 ようやく、じゅんびが終わって、メダカを水そうに入れました。メダカは気持ちよさそうに水そうの中を元気にあちこち泳ぎ回っていて、ぼくは、ほっとひと安心しました。

 ぼくの目ひょうは、メダカにたまごを産ませることでした。メダカは、二十ぴきもいるし、お母さんが、

「メダカがたまごを産む時期は、春から夏にかけてだし、ちょうど今の時期だから、チャンスよ。」

と言っていたので、きっと産んでくれるだろうと思っていました。毎日欠かさず、えさをあげて、いつもメダカの様子を見ていました。けれどもいつもどおり元気に泳ぎ回っているだけで、たまごを産む様子はありませんでした。

 し育を始めてから五日たって事けんがおこりました。いつもどおりえさをあげていると、一ぴきのメダカの変化に気付きました。そのメダカは、水そうのそこの方で止まっていました。おびれが赤くなっていて、血が出ているようでした。ぼくは、おどろいて、すぐにお母さんと兄弟をよんできました。みんなおどろいて、どうすればいいのかパニックになりました。そして、とりあえずあみでメダカをすくい、バケツに入れました。そして、インターネットで急いで治す方法を調べ、かくりして様子を見ました。まだ赤いままです。メダカがかかったこの病気は、治すのがむずかしくて、他のメダカにもうつってしまう病気だそうです。結局、治せずに一日たつと死んでしまいました。とても悲しくてくやしかったです。そのメダカは、庭にうめてあげました。

 次の日から、病気がうつって死んでしまうメダカがたくさんいて、泣きそうなぐらい悲しくなりました。そして、とうとう四ひきになってしまい、心の中はまっ暗になりました。

(何がいけなかったんだろう。大切に育ててたのに。)

残りの四ひきも死んでしまうのではないかと、不安でいっぱいでした。

 しかし、メダカのし育を始めて三週間目の日に、また事けんがおきました。おなかの方に黄色い小さいものがついていました。

(これは、もしかしてたまごかも。)

とびはねたくなるほどうれしくてすぐにお母さんにほうこくしました。

「すごいじゃない。大変なことを乗りこえて、たまごを産んでくれたわね。」

お母さんも兄弟も喜んでいました。そして、泣きたくなるぐらいの悲しさが泣きたくなるぐらいのうれしさに変わりました。そのたまごはとてもかわいくて、ぼくは、たまごの親になったような気持ちでした。

 ぼくは、命が消える悲しさと新しい命がたん生するうれしさを、メダカから教えてもらいました。メダカにありがとうと言いたいです。今では、たまごからかえったち魚も、元気に泳ぎ回っています。これからも大切に育てたいです。

メダカを飼うことを通して、命が消えてしまう悲しさと新しい命がたん生するうれしさを感じることができた田中くん。家族みんなで命を見つめていったんですね。命を大切に見つめている田中くんの姿が、「心の中はまっ暗になりました。」「たまごの親になったような気持ちでした。」という豊かな心情表現で表されています。メダカを飼うことで真剣に命に向き合うことができた田中くんと家族の素晴らしさが伝わってくる作品でした。

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