作文コンクール 
くらしの文集

 

3年生の作品

3年生  特選

ぼうず頭にしたよ うれしいな

荘山田小 三年 大 隣   丞

「ぼくもしたい。」
と、お父さんに思わず言いました。学校から帰ったとき、弟の頭を見てびっくりしたのです。なんとぼうず頭になっていたのです。とてもにあっていて、かっこよく見えたのです。
 お父さんは、
「いいよ。じゃあ、いとこにバリカンをかりよう。」
と言って、いとこのところへ行きました。ぼくは、すごくうれしくて、どきどきしながらまっていました。
 じゅんびができ、
「じゃあ切るよ。」
の声で、お父さんがバリカンでかみを切りはじめました。
 かみを切っていると中で、思いもしないことが起こりました。バリカンがこわれたのです。ぼくは、
(これからどうなるのだろう。)
と心ぱいになりました。でも、お父さんは、
「だいじょうぶ。バリカンがこわれても、さんぱつ屋にいけばいいよ。」
と言ってくれました。
 それから、ぼくはさんぱつ屋に行って、ついにぼうず頭にしてもらいました。すばやく切ってもらえて、とてもまんぞくしました。
 家に帰ってかがみを見て、じっくりと自分の頭を見ていたら、弟が
「兄ちゃん、いいね。」
と言ってくれ、ぼくの頭をじいっと見たり、さわったりしてきました。そうしていると、家ぞくみんなもぼくのところに来て、かわるがわる頭をさわりながら、
「いいね。」
と言ってくれました。ぼくはうれしくて、
(かみがのびたら、またぼうずにしよう。)
と思いました。
 その日の夜、ぼくは弟とよろこびのぼうずダンスを何回も何回もおどりました。その夜は、弟といっしょにぐっすりとねました。
 次の日、学校から帰ってみると、なんと、もう一人の弟もぼうず頭になっていました。
「三人兄弟、全員ぼうずだ。」
と大声でさけんでいました。
 ぼうず頭だと、夏に外で遊んであせをかいても、すぐにかわきます。おふろでかみをあらう時間もはやくなります。ぼうず頭はとてもべんりです。ぼくは、自分のぼうず頭をすごく気に入っています。これからもぼうず頭ですごそうと思っています。

最初の一文が魅力的で、一気にひきこまれました。「始め」には、ぼうず頭にしたい気持ちを、「中」には、ぼうず頭になっていく様子と気持ちを、「終わり」には、ぼうず頭の良さをテンポよく書いてあり、最後まで楽しく読むことができました。
 「なんと」「思いもしないことが」など巧みな表現を使うことで、驚きや嬉しさを見事に伝えています。
 大となりくん、三人兄弟の仲の良さが、作品いっぱいにあふれていました。ぼうず頭で笑顔で過ごす様子が目に浮かんできました。

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