作文コンクール 
くらしの文集

 

2年生の作品

2年生  特選

大すきのあいことば

昭和南小 二年 本 田 笑 凛

「早くむかえにきてね。」
「わかっているよ。」
 土よう日のあさのわたしとおかあさんの会わだ。わたしのおかあさんは、土よう日もしごとだから、わたしはまいしゅうじどう会に行っている。けれどさいきんじどう会に行くのがすきではない。なぜかというと、土よう日は人数が少ないし男子しかいないからだ。
「おかあさん、あしたじどう会を休みたい。」
「がんばって行くしかないよ。おかあさんはおしごとに行くのがしごと。えっちゃんはじどう会に行くのがしごと。だから二人でがんばろう。」
 わたしのおかあさんは、一人でおしごとに、いえのこと、わたしのおせわをしてくれている。そんなおかあさんのことが大すきだ。だからいつも「大すき」という。するとかならず「おかあさんも大すきよ。」とへんじをしてくれるからうれしくなる。たまにおこるけれど、
「あいでおこっとるんよ。大すきじゃけん、おこるんよ。」
というのがきまりだ。大すきだからこそおこってくれるんだ。そう思うと力が出てくる。おかあさんもわたしが「だいすき」というと、とてもよろこんでくれる。
「おしごとがんばれるな。うれしいな。」
 おかあさんもわたしといっしょで大すきということばを聞くと力が出るんだ。だ・い・す・きのたった四文字でこんなにパワーが出るとはびっくりだ。
「おかあさんおしごとがんばってね。だいすき。行ってきます。」
「じどう会がんばってね。だいすきよ。気をつけてね。」
 ちょっとゆううつな土よう日のあさだけれど、大すきのあいことばでわたしはがんばれる。

ひょう

「早くむかえにきてね。」
 「わかっているよ。」
 書き出しの会話文一つからも、本田さんとお母さん二人の笑顔が浮かんできます。
 仕事に、家の用事と、毎日一生懸命がんばっているお母さんへの「大すき」が伝わってくる作品です。愛があるからこそ、大すきだから怒ってくれる本田さんの内面にある思いが豊かに表現できています。時には「今日は休みたいな」と思う児童会も、「上手くいきそうにないな」と下を向きたくなる時も、「だいすきのあいことば」でつながるお母さんとの強い絆が支えになるでしょうね。

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